ペットがいるうちは老人ホームには入れない、ペットを看取るまでは在宅で頑張る、と考えている方は多くいらっしゃいます。
もちろんお元気なうちはそれでも良いでしょう。しかし一人での生活がままならない状態になってからでは、ペットと一緒に暮らすことも難しくなってしまい、結局はペットにとっても可哀そうなことになりかねません。万一のことに備え、いざというときにはペットをどうするかを書き残すか誰かに頼んでおくことも必要かもしれません。

ご自身で安心できる里親を探すという方法があります。親族や友人などでそのペットを愛してくれる人がみつかれば一番ですが、それが難しいこともありますね。
その場合は、お世話になっているペットクリニックや地域の動物愛護団体に相談して、里親探しを手伝ってもらうなどの方法もあります。
ご利用者のAさんはペットの猫を動物病院で引き取ってもらい、Aさんが老人ホームに入って亡くなるまでの間、ときどきその猫に会いに行っていたそうです。

ところで間違っても保健所に連れて行くなどということはしないでください！殺処分という最悪の事態を招くことがあるからです。

最近は老人ホームと同様に、老犬ホーム・老猫ホームといわれる施設も増えてきました。
もう自分で年老いたペットの世話をするのは大変で難しいけれど、大切な家族を手厚く最期まで面倒見てもらいたいと考えて預けるには有益な施設です。
しかしそれなりに高額な費用がかかることが一般的です。

意外に思われるかもしれませんが、ペットと同居できる老人ホームも少なからず存在します。
むしろペットと同居できることをアピールポイントとして積極的に宣伝している老人ホームもあります。施設によってはドッグランが備え付けられていたり、ペット専用の職員が常駐していたりもします。
ペットは居室内で飼い入居者が自分で面倒を見るのが基本という施設が一般的ですが、ペット可のフロアとそうでないフロアで分けてあり、ペット可のフロアでは入居者がペットとともに自由に交流できるという施設もあります。また他に施設内にペット専用の部屋を設け、ペットはそこで職員により飼育されるという施設もあります。

ペットと同居できるといってもこのようにいろいろなパターンがありますので、老人ホームで愛するペットとどのように過ごすことができるのか、十分に納得してから決めることをお勧めします。