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間違えないで!次亜塩素酸ナトリウム液と次亜塩素酸水

間違えないで!次亜塩素酸ナトリウム液と次亜塩素酸水

次亜塩素酸ナトリウム液(次亜塩素酸ナトリウムの水溶液)と次亜塩素酸水。どちらも除菌剤としてよく使われているものですが、違いをご存知でしょうか?次亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸水は名前は非常によく似ていますが、まったく違うものです。使い方を間違えると危険なこともあるので、注意が必要です。

次亜塩素酸ナトリウム液の特徴

次亜塩素酸ナトリウムは、5~6%の水溶液が塩素系漂白剤としてハイターやブリーチという商品名で市販されています。次亜塩素酸ソーダも次亜塩素酸ナトリウムと同じものです。
介護の現場でも除菌・漂白の目的で非常に多く使用されています。

次亜塩素ナトリウム(水溶液)には次のような特徴があります。
 ・強アルカリ性で、除菌・漂白の効果がある。
 ・刺激臭がある。皮膚などに刺激があり、人体には使用できない。
 ・超音波噴霧器による噴霧は危険なため厳禁。
 ・スプレーによる散布時は、目に入ったり吸い込んだりしないよう注意する。
 ・希釈した液はすぐに効果がなくなるため、使い切る分だけを作るようにする。
 ・コスト的に安価。

先日、とある企業を訪問したときに、入口に手指消毒用として「次亜塩素酸ナトリウム液」と手書きのラベルが貼られたシャワーポンプボトルが設置してありました。次亜塩素酸ナトリウムは人体には使用できないものですので、その会社の社員さんにはその旨お知らせしたのですが、もし本当にハイターなどを希釈して手指消毒に使用していたら非常に危険です。(もしかしたら次亜塩素酸水と勘違いした書き間違いだったのかもしれません。)

次亜塩素酸ナトリウムでの除菌方法

厚生労働省ホームページ(感染防止対策チラシ0618 (mhlw.go.jp))より

次亜塩素酸ナトリウムは人体に直接使用することはできず、噴霧器での使用は厳禁で、スプレーでの散布も吸い込んだり目に入ったりしないよう注意が必要です。
厚生労働省では濃度0.05%に薄めた液での消毒を推奨しています。手すりやドアノブなど浸け置きできないものの場合には、除菌剤を浸したダスターなどで拭くとよいでしょう。

次亜塩素酸水の特徴

次亜塩素酸水はハイターなどの次亜塩素酸ナトリウムと混同されがちですが、次亜塩素酸ナトリウムよりも人体に安全で除菌効果も高い優れた除菌剤です。

次亜塩素酸水には次のような特徴があります。
 ・主成分は次亜塩素酸。微酸性、弱酸性、強酸性のものが除菌剤として流通している。
 ・次亜塩素酸ナトリウム液よりも殺菌の効果が高く、約80倍の速度で除菌できる。
 ・かすかな塩素臭はあるが、次亜塩素酸ナトリウム水溶液と比較すると臭いは弱い。
 ・40~50ppmくらいの適切な濃度で用いれば人体には無害。(歯医者さんでうがい用の水としても用いられている。)
 ・電解生成したものは特に消費期限が短い(数日程度)。
 ・瞬時に有機物と反応(=除菌)して水に変化するため、除菌したいものに直接散布する必要がある。
 ・超音波噴霧器による噴霧で室内の広い範囲を除菌できる。

次亜塩素酸水の効果的な噴霧方法

超音波噴霧器を使用して次亜塩素酸水を噴霧するときは、いちばん少ない噴霧量を選択して、長い時間噴霧を続けることが有効です。
量を少なくする方が、遠くまで届きます。噴霧する量が多いと、霧となった粒子どうしがぶつかりあってしまい、遠くまで行かないためです。
部屋の隅まで次亜塩素酸水が行き渡っているか確認したい時は、部屋の隅でライターを点けてみてください。通常は青い炎がオレンジ色になっていれば、そこまで霧が行き渡っているということを視覚的に確認できます。

夜間の噴霧が効果的

部屋から人が退出した後に、朝まで噴霧することで、床や机の上の菌も除菌されます。
日中噴霧することに抵抗のある方もいらっしゃるため、あるスポーツクラブでは、営業終了から翌朝までロッカー室で次亜塩素酸水を超音波噴霧しています。 

おわりに

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム(水溶液)は名前は似ていますが、違うものです。使い方を間違えると危険なので区別して正しく使いましょう。

老人ホーム紹介センター笑満花(えみか)では東京都の国立(くにたち)と世田谷を拠点として、皆様のご相談にお応えしております。
除菌や消臭に関してもお困りなことがございましたらぜひご連絡ください。専門のスタッフが相談に応じます。

文責:老人ホーム紹介センター笑満花(えみか) 世田谷支部ひがし