体が不自由になったり認知症を発症したりしてから老人ホームを探す場合、自分で入りたいホームを選ぶことは難しくなります。特に病院や老健（＝介護老人保健施設）から移る場合などは、多くの施設を見学する時間的な余裕はありませんので、とりあえず入れる施設をあわてて探して入居することが多くなります。
また歳を重ねて自由に施設の見学や入居の相談などができなくなると、ご家族の意見が優先されて入居者本人の希望が通らないことがあります。
老人ホームには65歳から（中には60歳）から入れます。「まだ先のこと」という気持ちもあるかもしれませんが、今のうちにいろいろな施設を見て、いざというときに備えてはいかがでしょうか。

老人ホームには65歳から（中には60歳）から入れるので、できるだけ早く入った方がトータルコストでお得になる場合があります。具体的には入居時に家賃を一括前払いで支払う場合、一定の償却期間（４年～18年など、施設や入居年齢によって異なる）の分の家賃を払うことになるので、それ以上長く入居する場合には、家賃分は無料となります。（ただし管理費・食費・介護費用などは別途かかります。）
逆に償却期間よりも短い期間で退去する場合などは、初期償却分（通常20～30％）を除いた分を入居年数で案分して返金されるので、大きく損することはありません。
入居の際に退職金や自宅の売却などで一時金を支払ってしまい、老後をお得にストレスなく過ごすことができます。そのためにも早くホームを見学して見分を広め、人生プランの設計をするというのはいかがでしょう。

老人ホームには要介護認定を受けないと入れないと思っていませんか。確かに要支援・要介護でないと入れないホームもありますが、最近では自立（＝支援や介護を必要としないこと）で入れる老人ホームが増えてきました。
元気なうちにそのようなホームに入り、そこから自由に外出したり通勤したりしているアクティブシニアも多くいらっしゃいます。
掃除や洗濯などの家事はやりたいことは自分でやってもいいですが、おっくうになってきたら委託することも可能です。
元気なうちは自分らしく過ごすためにも、早くホームに入る。そのために自分にあったホームを早くから探すことをお勧めします。

老人ホームの中には、アクティビティとよばれる様々なイベントやサークル活動が多く行われているところがめずらしくありません。
施設によっては毎日のようにウォーキング（散歩）や体操、脳トレ、ダンス、カラオケ、ガーデニングなどの活動や、麻雀、絵画、書道、太極拳などのサークルを楽しむことができます。
老人ホームに入って今までの趣味を続けるもよし、新たな趣味や友人を見つけるもよし。楽しく活動的に過ごすことで、若々しさや元気を取り戻される方もいらっしゃいます。
ホームで入居者の方たちがどのように過ごされているのか、いろいろな施設を見学してみては？

老人ホームの食事なんて病院食のようなものだと思っていませんか？美味しい食事にこだわっている老人ホームも多くあります。もちろん美味しいだけではなく、見た目も良く、栄養バランスもばっちりで、入居者の状態に合わせた食事を提供してくれます。
このような偏りのない食事を日常的に続けていくことで、体質も改善されていきます。
また適度な運動やリハビリも家にいるよりは無理なく続けることができるので、健康的な生活ができるのです。実際に老人ホームに入居する前よりも健康になったり要介護度が改善したりする人もめずらしくありません。
元気なうちから今の健康を維持し、より健康的にすごすためにも、早い入居を考えてみてはいかがでしょうか。